高知名物「芋けんぴ」を使うた「芋けんぴのすき焼き」って知っちゅう?
いよいよ季節は晩秋から初冬に向かいはじめ、南国土佐の高知でも山間部の佐川町では、朝8時の気温が5℃以下という寒い日が増えてきました。
皆さん、こんにちは。
あまりの朝夕の寒さに、その時だけはお尻の下に使い捨てカイロをこっそり敷いて仕事をしている、司牡丹総務部社員のリカコです。
さて、そんな晩秋から初冬にかけての寒さが厳しくなる時期、今回の土佐の旬のお薦めは、何でしょうか、社長?
「寒さが厳しゅうなってくりゃあ、やっぱし恋しゅうなってくるがは鍋物ながやき。
けんど普通の鍋物じゃあ面白うないがよ。
ほんじゃき今回は、ちくと意外な組み合わせで、『芋けんぴのすき焼き』を取り上げさいていただきますぜよ!」
ええっ?!芋けんぴをすき焼きに入れるんですかっ!?
そりゃあワタクシ、日高村の住人ですから、澁谷食品さんの芋けんぴは欠かさず常備してますし、大好物なのですが……さすがに「すき焼き」に入れたことはありません。
それって、本当に美味しいんですかね???
「何ちゅうたち、この料理を考案したがは、かの老舗旅館『城西館』の松本料理長さんやき、美味しさは間違いないがぜよ!
ほいたらまずは芋けんぴについて、ちくと調べとうせや、リカコさん!」
はい。了解いたしました。
さて、まずは芋けんぴの歴史と由来から。
まず、「けんぴ」というのは土佐の高知に平安時代から伝わる郷土菓子で、小麦粉を練って細長く棒状に焼いた、とても硬い干菓子のことをいうのだそうです。
この「けんぴ」(堅干)と「芋けんぴ」は主原料も製法も異なりますが、その形や硬いところが似ていることから、この名前がついたと言われているようです。
そして「芋けんぴ」の主原料はサツマイモですが、このサツマイモが、薩摩から土佐の高知に伝わったのは、江戸時代中期とされており、土佐の気候がサツマイモ生産に向いていたことから、この頃から盛んに作られるようになったのだとか。
そんな中で、サツマイモを貴重な油で揚げて砂糖をまぶすお菓子が、ハレの日に食べられるようになったのだそうで、これが現在の芋けんぴの原型であると言われているようです。
そして、そんな芋けんぴを最初に商品化したのは、「芋屋金次郎」で知られる高知県日高村の澁谷食品株式会社の創業者、澁谷金次郎氏であると言われています。
金次郎氏が戦後、食糧難でも手に入りやすかったサツマイモを使った、芋けんぴを自転車の荷台に乗せて売り歩いたのが始まりなのだとか。
その後、昭和34年に会社を設立し、サツマイモを原料にした芋菓子を全国展開させていったのだそうで、現在は芋けんぴ生産量日本一を誇る会社に成長しています。
澁谷食品さんは、ワタクシの在住する、日高村の誇りですね!
次に、芋けんぴの栄養素ですが、原料であるサツマイモには、食物繊維やヤラピンという成分が豊富に含まれているのだそう。
このヤラピンには、整腸作用という腸内環境を整えてくれる働きがあると言われており、便秘の解消などに効果的だと言われているようです。
では早速、そんな芋けんぴを使った、「芋けんぴのすき焼き」を作ってみましょう。
ちなみにこの料理は、高知市の老舗旅館「城西館」の松本料理長さんが考案したものだそうで、NHK「あさイチ」でも紹介され、話題にもなったものなのだとか。
芋けんぴにまぶされている砂糖が溶け出し、また芋けんぴのカリッとした食感も残り、絶妙な味わいになるのだそうです。
まず材料は、当然澁谷食品さんの芋けんぴと、牛肉、タマネギ、トマト、三つ葉、卵などを用意させていただきました。
調味料は、割り下として「すき焼きだし」(砂糖控えめの物)を使う関東風か、醤油と砂糖を使う関西風かのどちらかですが、ワタクシの家では関西系ですので、関西風にさせていただきました。
では、まずタマネギとトマトを切って鍋に入れ、牛肉も入れて焼き、そこに醤油と砂糖(控えめ)を加えてさらに焼きます。
牛肉とタマネギに火が通ったら、三つ葉と芋けんぴを加えて少し煮こみ、はい、もう完成です!
いただく時には、生卵をつけていただきましょう。
誰でも作れるほど簡単で、しかも体も暖まり、絶品ときているようですから、これは寒い時期にお薦めの鍋料理といえるでしょう。
そして、この「芋けんぴのすき焼き」の美味しさをさらに倍増させていただくには……そうです!旬の日本酒を合わせていただくこと、ですよね!
今回は、社長の指示で、「司牡丹・土佐の超辛口本醸造・ひやおろし」(本醸造酒)を、選ばせていただきました。
このお酒は、本醸造酒でありながら、搾った後すぐに一回のみ火入れ(加熱殺菌)して瓶詰めし、マイナス5℃以下の低温冷蔵庫にて瓶貯蔵し、半年ほど低温熟成させるという、大変手間をかけた「ひやおろし」です。
春先に搾られた日本酒を貯蔵熟成させ、秋風が吹く頃に旨みが乗ってきた日本酒を、そのまま(二度目の火入れを行わず)、ひやのまま出荷するので、「ひやおろし」と言うのですね。
その柑橘類を彷彿とさせるような含み香と、低温熟成による、なめらかに膨らむジューシーな旨み、そして心地よいほのかな酸味と後口の爽やかな切れが、絶妙なバランスで調和するその美味しさは、「これほど美味しい本醸造は他にない!」と語られるほどなのです!
しかもその価格は、1800ml瓶2180円(消費税別)、
720ml瓶1090円(消費税別)というもので、この買い求めやすい価格で、この圧倒的美味しさは、コストパフォーマンス最高と、幾多のファンから絶賛されているほどなのです。
では早速、「芋けんぴのすき焼き」と「司牡丹・土佐の超辛口本醸造・ひやおろし」を、合わせていただいてみましょう!
まずは「芋けんぴのすき焼き」を生卵につけて一口……パクリ……あ、なるほど、美味しい!こういうことだったんですね!
芋けんぴの甘味と食感が、意外なほどすき焼きにバッチリ合って、トマトの酸味もいい感じです!
では、ここから後は社長、よろしくお願いいたします。
「うん!確かに、リカコさんの言うとおりの美味しさや!
芋けんぴの甘味と、ふやけながらもまだパリッと感が残る食感と、牛肉のうま味、タマネギの甘辛味、トマトの酸味らあが、生卵で優しい味わいになった甘辛いタレとともに絶妙に融合し、口中いっぱいに膨らみまくるがやき!
特に牛肉と芋けんぴとトマトの組み合わせが、独特の美味しさを醸し出しちょって、こりゃあお酒が欲しゅうなるっ!
そこに、『司牡丹・土佐の超辛口本醸造・ひやおろし』を、涼冷え(15℃程度)でグラスに注いで、キュッと……。
うまい!口中の甘味(芋けんぴ・生卵)、甘辛味(タレ・タマネギ)、うま味(牛肉)、塩味(醤油)、酸味(トマト)、苦味(三つ葉)っちゅう基本味の全てに、このお酒の柑橘類を彷彿とさせるような含み香がアクセントとして加わり、さらにこのお酒のジューシーな旨みが、一層膨らみを際立たせたか思うたら、後口は心地えいばあ爽やかに切れていき、すき焼きの濃厚な後味を綺麗に洗い流してくれるがよ!
ほいたら、また『芋けんぴのすき焼き』が一口欲しゅうなる!
食べりゃあまた、このお酒が欲しゅうなる!
『すき焼き』、『ひやおろし』、『すき焼き』、『ひやおろし』、『すき焼き』、『ひやおろし』……
こりゃあもう、交互にやりゃあ箸も杯も止まらんなる、晩秋~初冬にかけての、酒と肴の最強タッグといえるがぜよ!」
社長、ありがとうございました。
実はワタクシ、最初はすき焼きに芋けんぴはちょっとどうかと思っていたのですが、予想をくつがえす美味しさでした。
教えていただき、感謝感謝です。
当然、日高村の我が家でも晩秋~初冬の定番料理とさせていただきます!
ああ、麗しき土佐の初冬。旬どきのうまいもんに……乾杯!
■ 「司牡丹・土佐の超辛口本醸造・ひやおろし」(超辛口・本醸造酒)は、コチラをクリック!
土佐の高知の日本酒蔵元「司牡丹」の公式ホームページは、こちらをクリック!
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