悪天候も何のその!「茄子のブシュカン和え」って知っちゅう?
ノロノロの迷走台風のせいで土佐の高知はここ1週間は悪天候が続いています。
全国各地で台風の影響による被害が出ているようですので、皆さんくれぐれもお気をつけください。
皆さん、こんにちは。
台風のお陰で雨戸を締め切りっぱなしのため、朝になっても気づきにくくて毎朝遅刻しそうになっている、司牡丹総務部社員のリカコです。
さて、全国的に悪天候が続いている、そんな時期に取り上げる今回の土佐の旬の食材は、何でしょうか社長?
「確かにまだ悪天候は続きそうなき、今回はこぢゃんと清々しゅうて爽やかな高知県の有名産物2品の茄子とブシュカンを使うて、かつ火も使わんとカンタンにできる料理を取り上げさいていただきたいがやき。
その料理たぁ、『茄子のブシュカン和え』ながぜよ。」
社長、ありがとうございます。
ではまず、茄子について調べてみました。
茄子は、インドが原産とされるナス科の一年草で、日本には奈良時代に入ってきたと言われています。
原産地周辺の東南アジアなどでは、白や緑色のものが一般的ですが、日本で一般的な茄子は、紫色をしています。
また、茄子には非常にたくさんの種類があり、形や大きさや長さも、地域によって様々です。
産地としては、ほぼ全国で栽培されていますが、収穫量ランキングでは、高知県が第1位となっています。
次に茄子の旬ですが、ハウス栽培も多く、通年市場に出回っていますが、本来は7~8月が旬の夏野菜です。
「秋茄子は…」という諺がありますが、これは8月末の晩夏から、9月頃までの初秋の茄子が、身も締まり、種が少なく美味しいものが多いからだと言われています。
続いて、茄子の栄養価や効能ですが、昔は、栄養的にはあまり期待できないといわれていた茄子ですが、近年は病気予防に優れた野菜だといわれているのだそう。
茄子の皮に大量に含まれるナスニンと呼ばれるポリフェノールの一種は、アントシアニン系の色素で、強い抗酸化力があり、ガンや生活習慣病のもとになる活性酸素を抑える効果があるらしいのです。
ちなみに農水省食品総合研究所の実験によりますと、発ガン物質に対する抑制効果は80%以上だったのだそう。
しかも、野菜の中で80%を超えるのは茄子だけだったのだとか。
さらに茄子には、何と一般的な他の野菜の1000倍以上、コリンエステルが含まれているのだそう!
このコリンエステルには、神経系の働きを調節して、血圧の改善や気分を良くする効果があることが明らかになっています。
ちなみに高知県でハウス栽培される冬春茄子は「高知なす」として出荷されていますが、この「高知なす」には特にコリンエステルが多く含まれていることから、2021年には生鮮品の「高知なす」が、血圧改善効果がある食品として、機能性表示が認められたというのですから、これはスゴいことですね!
そして、茄子は体を冷やす効果も大変高いらしいですので、まさに暑い夏にピッタリの食材であるといえるでしょう。
続いてブシュカンについてですが、そのまま食用にはせず、搾りかけて使う香酸柑橘類(土佐で言う「酢みかん」)のひとつで、正式名称は、餅柚(もちゆ)といいますが、土佐では、あくまでブシュカンです。
漢字で書けば仏手柑ですが、これはネットなどでブシュカンを検索すると、本当に手みたいな形をした柑橘類が現れたりしますが、このブシュカンは全く別物です。
手の形をしたブシュカンも一応柑橘類ですが、一般的には観賞用で、こちらは「手ブシュカン」と呼ばれ、土佐のブシュカンは「丸ブシュカン」と呼ばれているようです。
土佐の高知には、酢みかん、つまり香酸柑橘類が豊富で、旬としては、7月から9月頃にかけて青柚子が出て、8月から9月頃にブシュカンが出て、9月から10月頃に直七(なおしち)が出て、10月から12月頃に熟した黄柚子が出るという流れになります。
それぞれの酢みかんは見た目は似ていますが、香りや味わいに個性があって、搾りかければすぐに分かるほどの違いがあります。
柚子の特徴はその芳香、独特の香りの高さですし、直七は酸味が柔らかくまろやかな酸っぱさが特徴で、ブシュカンは何と言っても、爽やかな酸味の強さが特徴です。
ブシュカンは、高知県内の四万十地区などでは一般家庭でもよく使われており、地元の人からは「酢の王様」として愛されているようです。
しかし、高知県外の方にとっては、柚子は手に入るでしょうが、ブシュカンと直七は、なかなか入手が困難でしょう。
ちなみに高知県内でしたら日曜市やその他の街路市(http://www.city.kochi.kochi.jp/soshiki/40/gairoitigaid.html )で販売されていますので、高知に旅行される方にとっては、季節に合わせた酢みかんを手に入れることは比較的容易です。
あとは、最近はネット通販しているところもあるようですので、検索して、是非探してみてください。
ちなみに今回のお料理は、ブシュカンの代わりに青柚子、つまり柚子の青玉を使ってもOKです。
ですから、県外の方々で、ブシュカンが手に入らない場合、代わりに青柚子や、またはスダチやライム等を使うという手もあります。
では早速、「茄子のブシュカン和え」を作ってみましょう。
作り方は、とにかく超カンタン!
まず、茄子はヘタを残して、ピーラーで皮を3ヶ所ほどむきます。
次に、ヘタを切り落とさないままで、ヘタから縦に4等分に切り、塩を振って1~2分ほど置きます。
茄子がしんなりしたら、手で搾り、水分を抜きます。
この搾る際に、ヘタを残しておくと搾りやすいんですね。
その茄子のヘタを落とし、食べやすい大きさに切り分けます。
切り分けた茄子を皿に乗せ、鰹節を振りかけ、醤油を回しかけ、さらに半分に切ったブシュカンを搾りかけて、よく混ぜます。
小皿に食べたい分だけ取り分け、半分に切ったブシュカンを添えたら、もう完成です!
食べる直前に、添えたブシュカンをさらに搾りかけていただきます。
「追いブシュカン」で、一層爽やかにいただけます!
ポイントですが、ブシュカンを搾る際には、皮を下にして搾りましょう。
香りの成分は主に皮にありますから、この方がより爽やかで、より美味しくいただけるのです。
そして、この今が旬のお料理の美味しさを、さらに倍増させていただくには……今が旬の日本酒を合わせていただくこと!……ですよね!
今回は、旬の日本酒ではないのですが、社長からの指示で、爽やかなイメージのデザインが夏らしく、さらに柑橘類を彷彿とさせるような風味を持つ、「司牡丹・仁淀ブルー」(純米酒)を合わせてみました。
過去10年間で8度も「日本一の清流」に選ばれ、そのあまりに美しい青色が「仁淀ブルー」と呼ばれ、「奇跡の清流」とも謳われている「仁淀川」。
実は司牡丹の仕込水は、この仁淀川水系の湧水(軟水)であり、「司牡丹・仁淀ブルー」(純米酒)は、そんな仁淀川を彷彿とさせる、爽やかな清流のイメージを感じさせてくれる純米酒なのです。
では早速、「茄子のブシュカン和え」にさらに追いブシュカンで、ブシュカンをギュギュッと搾りかけ、まずは一口……ぱくり……
うわっ!これはメチャクチャ爽やかで、本当に美味しいです!
まさか生の茄子だとは思えないし、しかもこんなにカンタンに、火もまったく使わずに作ったお料理だとはとても思えないほど美味しいのは、一体どうしてなんでしょうか、社長?
「ほうかよ。それほど旨いかよ?
ほいたらワシもいただいてみろうかのう!
パクリ……うん!確かに旨いっ!爽やか!
この美味しさを解説すりゃあ、まずは、ブシュカンの皮の青々しい風味とブシュカン果汁の酸味が、生茄子のリンゴのように清々しい風味と甘味、鰹節のうま味、醤油の辛味らあに見事なアクセントを与えてくれちゅう点がポイントながやき!
ほんで、それらあの様々な味わいが絶妙に融合して、口中で膨らんでいくがよ!
こればあカンタンに作ったお料理たぁとても思えん理由は、ブシュカン、茄子、鰹節らあのそれぞれの素材の良さが、ストレートに伝わることと、それぞれの香味が見事なバランスで調和しちゅうっちゅう点が重要ながやき。
それらあの理由で、こぢゃんと完成度の高い一つの酒肴となっちょって、このまんま一流料亭のメニューに乗せられるがやないかと思われるばあ、
ホンマに美味しいがよ!
さらにここに、『司牡丹・仁淀ブルー』をキュッと一口……。
まず、ブシュカンの柑橘の風味が、この酒の中にも含まれちゅうような、そんな感じで、爽やかさが倍増するがやき!
実はこの酒の風味にゃあ、実際に柑橘類を想わせるような爽やかな酸味がほのかに含まれちょって、柑橘類を使うた料理との相性は抜群ながよ。
しかもその酸味が、こぢゃんと爽やかやきに、日本一の清流・仁淀川の『仁淀ブルー』と呼ばれる神秘的な清らかさのイメージを、思いおこさせてくれるがやき。
さらに、生茄子も瑞々しゅうて爽やかで、ブシュカンも酸味がこぢゃんと爽やかで、合わせるお酒も爽やかなもんやき、口中で爽やかさの三重奏が膨らみまくり、且つそこに鰹節のうま味と醤油のうま辛味が加わり、見事なフルオーケストラを奏でるかのようで、心の中に『仁淀ブルー』の美しい風景が、リアルに描き出されてくるかのようがよ!
こりゃあホンマに、暑さも悪天候も吹っ飛ぶばあの、絶品の組み合わせやと言えるがぜよ!」
社長、ありがとうございました!
このお料理は、本当に火も使わずにカンタンにできて、しかも爽やかで絶品ですので、台風などの悪天候が続いている時期などに、「仁淀ブルー」と合わせていただけば、憂鬱な気分なんか吹き飛ばしてくれそうですね!
ああ麗しき、土佐の晩夏!旬どきのうまいもんに……乾杯!
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土佐の高知の日本酒蔵元「司牡丹」の公式ホームページは、こちらをクリック!
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