春満喫!土佐文旦と新タマネギのサラダって知っちゅう?
今年の高知の春は、寒い日が続いたかと思えば突然暖かくなったりと、寒暖差がとっても激しく、桜の木もかなり迷っていたようです。
皆さん、こんにちは。高知市は3月23日に開花宣言があり、これは全国で一番乗りだったとのことで、お花見気分でだんだんウキウキしはじめている、司牡丹総務部社員のリカコです。
さて、桜の名所で名高い我が町佐川町の桜は、若干高知市内より遅いのですが、3月26日には昼間の気温がいきなり20度を超えたため、一気に咲きはじめたようです。
そして、こんな春めく季節には、春を感じられる旬の食材をいただきたいものですよね。
と、いうことで社長!よろしくお願いいたします!
「ほいたら今回は、ちくと旬の名残りになるけんど『土佐文旦』を使うた、春らしさを感じられる料理にしましょうかのう。
その料理たぁ、『土佐文旦と新タマネギのサラダ』ながやき。
こちらの料理をご紹介さいていただきますぜよ。」
はい、社長、ありがとうございます。
ではまず、土佐文旦について、いろいろ調べてみました。
文旦は、蜜柑科ミカン属ブンタン類で、元々の原産地は中国や台湾と言われ、江戸時代に日本に伝わったと言われているのだそうです。
そして土佐文旦は、日本に40種類ほどある文旦の中でも、爽やかな香りの高さと食味の良さは、他より数段上と言われているのだとか。
1個400g~600gと大きな果実が特徴の土佐文旦は、昭和4年に開設された高知県農事試験場の玄関に1本だけ植えられていた「法元文旦」の原木が始まりで、高知県で栽培されている文旦はすべて、この木からスタートしているのだそうです。
また、土佐文旦にも種類があります。
まず9月頃から収穫が始まり10月~11月が旬になるのが「水晶文旦」で、こちらは土佐文旦を片親とした交配種で、ハウス栽培され、濃厚な甘さと果汁の多さが特徴。
続いて、10月頃から収穫が始まって11月~12月頃が旬になるのが「ハウス文旦」で、露地物と比べて糖度が高く、皮が薄いのが特徴。
そして12月~1月に収穫され、1~2ヶ月ほど追熟させ、1月~3月頃に旬となるのが、今回取り上げる「土佐文旦」で、自然のまま露地栽培されているものをこう呼ぶのだそうです。
露地物の「土佐文旦」は皮が厚めで、果肉がしっかりしまってプリプリの食感で、糖度は低めですが独特の爽やかな酸味と
ホロ苦さとナチュラルな甘みが特徴。
その他の柑橘類では体験できない食感と味わいは、クセになるとかで、12月頃から3月にかけては、毎日のように土佐文旦を食べるというファンの方も少なくないようです。
そんな土佐文旦の栄養価と効能は、まずやはりビタミンCが豊富ですから、風邪の予防に効果的。
またクエン酸も豊富で、体内の酸性物質を減少させる効果や疲労回復と血をきれいにする働きがあるのだそう。
さらにビタミンEも豊富ですから、さまざまな生活習慣病の予防や皮膚の老化防止効果もあり、美容にもいいのだとか。
さらにさらに、カリウムなどのミネラルも豊富で、血圧を正常に保つ効果や心筋梗塞予防効果もあるのだそう。
その上、ギャバも含まれ、これにはストレスを抑える効果やリラックス効果があり、肥満防止や高血圧予防にも効果があるのだとか。
このように文旦は、驚くほど栄養成分が豊富な果物なのです!
ちなみに文旦のじょうのう膜(小袋の薄皮)は普通は食べませんが、これにはペクチンが多く含まれていて、整腸作用があり、便秘や腹くだしなどに効果があるのだそうです。
つまりお腹の調子がよくない時には、文旦をじょうのう膜ごと食べれば効果があるということなんですね。
また、分厚い文旦の果皮には、オーラプテンという成分が大変豊富らしいのですが、これには皮膚ガンなどの発ガンを制御する働きなどがあるのだとか。
文旦の皮は、砂糖と一緒に煮てマーマレードにしたりするとおいしくいただけるそうで、皮にも栄養価がある訳ですから、無駄にしないで使いきりたいものですね。
また文旦の皮は、香りがすごく爽やかですから、お風呂に入れても気持ちよさそうです。
さらに、文旦の皮を何度かゆでこぼし、アクと苦みを抜き、シロップで煮てグラニュー糖をまぶしたり、乾かしてからチョココーティングしてピールチョコにすると、とてもおいしいスウィーツになるのだそうです!
ところで、世の男性陣は、あまり果物を食べない方が少なくないのではないでしょうか。
特に文旦などの柑橘類は、剥くのが面倒とか、腹の足しにならないとか、オカズや酒の肴にならないとかの理由で、滅多に食べないという方も少なくないようです。
そこで今回は、ウチの社長が「土佐文旦を男性も女性も悦ぶ見事な酒の肴に変身させる!」と豪語する、「土佐文旦と新タマネギのサラダ」をご紹介させていただきます。
では、早速作ってみましょう。
まずは土佐文旦の皮剥きですが、手で剥くのは大変ですし、包丁を使うのも面倒だという方にお薦めなのが、専用の皮剥き器「むっきーちゃん」です。
これを使えば、かなり簡単に分厚い皮を剥けますし、じょうのう膜にもこの「むっきーちゃん」で切れ目を入れれば、簡単に実だけを取り出すことができるという優れ物なのです。
……ところが……ワタクシとしたことが何たる不覚、その「むっきーちゃん」を持ってくるのを忘れてしまいましたっ!
よって、包丁を使っての、ちょっと面倒な皮剥きとなってしまいました。
特に今回は、社長から「文旦の外側の皮を器にしたいきに、破けんようにウマイこと剥いてよ!」との指令がありましたので、頑張って包丁にて「赤道剥き」(赤道の位置で横に真っ2つに皮だけを切る)にさせていただきました。
ちなみにこの「赤道剥き」等の文旦の剥き方などの詳細は、社長の同級生のマンボさんこと、松田雅子さんの著書、「文旦好きがこうじて」をご参照ください。
さて調理に戻って……文旦の外の皮を剥いたら、今度は実の一房一房に包丁で少し切れ目を入れて、できるだけ実を崩さないように注意して、じょうのう膜を剥いておきます。
次に新タマネギは薄くスライスしておき、レタスは洗って水気をきり、手でちぎっておきます。
続いてドレッシングづくりです。
米酢とオリーブオイルとマヨネーズを、お好みですがだいたい同量ずつを混ぜ合わせ、さらにハチミツ、塩、胡椒、乾燥バジルを、少量加えて混ぜ合わせ、味をととのえます。
あとは、文旦、新タマネギ、レタスをザッと合わせ、ドレッシングをかけて混ぜ合わせ、お皿に乗せた文旦の皮の器に盛り付けたらもう完成です。
文旦の皮剥き以外は、本当に簡単すぎるくらい簡単ですね。
そしてさらに、この料理の美味しさを倍増させるには……そうです!
今が旬の日本酒を合わせて楽しむこと、ですよね!
今回合わせる今が旬の日本酒は……社長の指示により、「司牡丹・生鮮酒〈春〉土州霞酒(どしゅうかすみざけ)」(薄にごり純米酒)です!
しぼりたての純米酒に、春霞のように純米大吟醸のオリを薄くからめ、アルコール分低めの14度台に仕上げた、春限定の逸品です。
フルーティな上立ち香と華やかでフレッシュな含み香を持ち、ソフトでやらわかな薄にごりの味わいと、後口の爽やかなキレの良さは、これぞ辛口の薄にごりならではの美味しさです。
ではまず、「土佐文旦と新タマネギのサラダ」を一口……。
あっ、コレは予想以上に美味しいです!
文旦が勝ち過ぎてデザートみたいになってしまうのではと思ってましたが、新タマネギとドレッシングの効果でしょうか、見事にサラダに、しかも酒の肴になりそうなサラダに仕上がっています!
こんなに簡単なのにビックリです……う~ん……あとは社長、宜しくお願いいたします!
「ほいきた。まかいちょき!
土佐文旦の美味しさっちゅうんは、独特のほのかな酸味と苦味と渋味にかすかな甘味が加わった絶妙なバランスの良さと、さらに爽やかな香りと独特のプリプリした食感にあるがよ。
そこに新タマネギのナチュラルな甘味と、このドレッシングのうま味と塩味が加わりゃあ、酸味・苦味・渋味・甘味・塩味・うま味っちゅう、あらゆる味わいの構成成分が絶妙のバランスでそこに存在することになり、さらに乾燥バジルの独特の風味が見事なアクセントとなって加わり、その美味しさは、酒の肴としてもまさに絶品となるがやき!
しかも、新タマネギのシャキシャキした食感と文旦のプリプリした食感と、ドレッシングのトロッと食感が一体になりゃあ、独特の何とも言えん、心地えい食感になるがよ。
さらにそこに、「土州霞酒」をキュッとやりゃあ……。
こりゃあうまいっ!まさに美味しさ倍増の、バッチリ相性ながやき!
このお酒のフレッシュ、フルーティーな含み香と、薄にごりのやわらかなうま味とほのかな苦味は、実は文旦の風味とかなり似いちゅうがよ。
しかも、このドレッシングのトロッと食感と薄にごり酒のフワトロ感も、結構似いちゅうがやき。
似たもん同士は相性がえいっちゅうんは鉄則やきに、これが合わんはずはないっちゅうことながよ。
つまり、このお酒とこの料理の持つ様々な風味が、1+1が2やのうて、3にも4にも感じられるばあ、口中いっぱいに膨らんで、体の奥まで沁みわたり、後口は心地えいばあ爽やかにサラリとキレて、ドレッシングのうま味や塩分らあをキレイに洗い流してくれるがやき。
こりゃあ、交互にやりゃあナンボやちイケて止まらんなる、クセになってしまいそうな、こぢゃんと危険な酒と肴の最強タッグの誕生といえるがぜよ!」
社長、ありがとうございました。
確かにこのサラダ、社長のおっしゃるとおり、見事な酒の肴になっていますね。
「霞酒」と合わせていただいたら、ワタクシですら本当に止まらなくなってしまいそうでした。
……ということで今夜は、文旦の皮を浴槽に浮かべ、文旦湯にゆっくり入ってあたたまりながら、自分をチョッピリねぎらってあげたいと思っています。
ああ麗しき、土佐の盛春!旬どきのうまいもんに……乾杯!
土佐の高知の日本酒蔵元「司牡丹」の公式ホームページは、こちらをクリック!
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