土佐・本川「献上手箱キジ」って知っちゅう?
皆さんこんにちは。司牡丹総務部社員のリカコです。
さて、佐川町上町の司牡丹本社周辺では、「さかわ・酒蔵の道ひなまつり」が例年ならば開催されている頃ですが、今年はコロナのオミクロン株が蔓延している関係で、残念ながら「まつり」としては中止となってしまったようです。
しかし、実はアチコチの古民家や歴史的建築物等や、「司牡丹・酒ギャラリーほてい」にも、秘かにお雛様が飾られ、町内がいつもより華やかで、ひなまつり気分がちょっぴり味わえます。
コロナ禍の、すさんだ気持ちを癒してくれる艶やかさですね。
ところで今年の佐川の2月後半は、昼間は少しは暖かくなってきましたが、朝夕は例年より冷え込む日が続いています。
皆さんの地域はいかがでしょうか?
そこで今回は、体も心もポカポカと暖まるような、土佐の高知の旬の食材をお願いしたいのですが…社長、いかがでしょう?
「ほいたら、いまぼっちり出荷シーズンを迎えちゅう、吾川郡いの町本川地域特産の『献上手箱キジ』が、こぢゃんと栄養も豊富で体も暖まるろうきに、このキジ肉を使うた『キジの蒲焼き風』を取り上げてもうか。
リカコさん、早速キジ肉について調べとうせや。」
はい。了解いたしました。
キジ(雉)は、日本の国鳥であり、実は平安時代から宮中料理の最高峰に位置づけられており、宮中の元日の儀式にも必ず添えられてきた、日本古来の伝統食材です。
そして、その群を抜く栄養価の高さとヘルシーさは、他のすべての肉類を圧倒するほどなのだとか。
高タンパクで、脂肪が少なく低カロリーで、鶏肉の半分のカロリーしかないというのですから、驚きです。
しかも、リン、カリウムなどのミネラルを大変多く含み、ビタミンB6やナイアシンなども豊富。
さらに特筆すべきは、人間が体内で作ることのできない必須アミノ酸8種類(バリン・ロイシン・イソロイシン・スレオニン・メチオニン・フェニルアラニン・トリプトファン・リジン)をすべて含むというのですから、驚きを飛び越えてもはや驚愕のレベルです!
そして何よりその美味しさは、しっかりとした歯ごたえがあり、大変豊かな滋味を持ちながら、後口はサッパリとして爽やかで、全体に上品な高貴さすら漂うと言われているのです。
その上、今回ご紹介させていただくキジ肉は、四国石鎚山系にあって献上氷室の伝説を今に伝える、本川の手箱山の麓で元気に育てられた「献上手箱キジ」なのです!
なお、「献上手箱キジ」は、1月から3月上旬が出荷シーズンで、今年は約2300羽をさばく予定とのこと。
詳しくは、以下の「本川手箱きじ生産企業組合」のホームページをご参照ください。
https://tebako.co.jp/
ところで、キジといえばキジ鍋といきたいところですが、具材もいろいろ必要になり準備も大変ですし、さらにキジ鍋は実は過去にもご紹介したことがありますので、今回は社長の指示どおり、「手箱キジの蒲焼き風」にさせていただきました。
これは、「献上手箱キジ」のホームページでは、「キジ重」として販売されている商品です。
キジ肉スライス60g×2枚と、高知市の人気炭火焼き鳥専門店「さんとう」さんの特製醤油だれが、セットになって1998円(税込)という、大変お買い求めやすい商品です。
本来は、ご飯に乗せて「キジ重」として楽しむためのセット商品ですが、これはきっとご飯なしで酒の肴としていただいても絶品だろうと社長が確信したようで、今回選んだとのことでした。
では早速、「献上手箱キジの蒲焼き風」を作ってみましょう!
まず真空パックの冷凍で届いた「キジ肉スライス」を流水にかけ、5分ほどかけて解凍します。
次にフライパンに少し油をひき、キジ肉スライスを置き、中火で焼きます。
肉の色が変わったら裏返して焼き、付属の特製甘だれををかけてさらに焼きます。
焼き上がったらお皿に盛り、山椒を振りかけたら、もう完成です。
当然ですが、高知県産の「仁淀川山椒」を使わせていただきました。
では早速、いただいてみましょう!
ぱくり……うん!おいしい!
甘辛い蒲焼き風のたれの味わいと山椒の味わいで、鰻の蒲焼き風のイメージになりますが、キジ肉自体は思っていたよりアッサリしてますね。
歯ごたえもあって、美味しいです……ボキャブラリー貧困ですみません!
「ほいきた、まかいちょき。
蒲焼き風の甘だれの濃厚な甘辛みに、『仁淀川山椒』のピリリとくる風味が加わり、硬うはないけんど歯ごたえのあるキジ肉の噛みごたえが歯を悦ばいてくれ、噛み締めりゃあ噛み締めるばあ、キジ肉のうま味がジンワリと沁み出してくるがやき。
1切目のキジ肉は、リカコさんの言うとおり、かなりアッサリした味わいに感じて、ちくと肉としちゃあ物足りんかなと感じたけんど、2切目でジックリ噛み締めてみりゃあ、こりゃあただの『アッサリ』やないと気づくがよ。
『アッサリ』と感じるキジ肉の中に、様々な「味わい」の構成成分の全てが、緻密に凝縮されて存在しているかのように、味わやぁ味わうばあ、次第に深みを増していくがやき。
キジ肉の高貴な脂と滋味あふれる旨みが、いただきゃあいただくばあ、体内にパワーを充電しているかのように感じ、栄養価が流れ込んでくるっちゅうようなイメージながよ。」
ありがとうございます、社長。
そして、この「キジの蒲焼き風」の美味しさを、さらに倍増していただくには……この時期旬の日本酒を合わせていただくこと……ですよね!
今回は、旬の季節限定商品というわけではないですが、「かまわぬ」(きもと仕込純米酒)のぬる燗(40℃程度)を、社長の指示により選定いたしました。
司牡丹では、平成7酒造年度に約40年ぶりに「山廃仕込み」を復活させ、以来毎年1本を仕込み、高知県唯一の「山廃仕込み」として、「山廃純米かまわぬ」を販売してきていました。
そして20年目となる平成27酒造年度に、より昔ながらの造り方、より本格的な仕込み方法である、「きもと仕込み」に挑戦したのです!
「山廃」も「きもと」も、乳酸添加などの人工的な操作を何も加えず、自然のまま、何も「構わぬ」ままのお酒であるという意味から、日本古来の伝統文様である「かまわぬ」を酒名としています。
使用原料米も、全量が高知県産の「永田農法」山田錦であり、土佐の風土を具現化したような、まさに土佐の「風土酒」といえるのではないでしょうか。
その味わいには、日本一の清流・仁淀川水系の伏流水のナチュラルな清らかさと、永田農法米の生命力あふれる力強さが同居し、奥行きのあるコクと、上品な酸味がありながら、土佐の淡麗辛口の特徴でもある後口のキレの良さも併せ持っています。
今回はこの「きもと純米かまわぬ」を、湯煎でぬる燗(40℃程度)にしていただきました。
では、「献上手箱キジの蒲焼き風」と「かまわぬ」のぬる燗を、早速合わせていただいてみましょう!
では、再び社長、よろしくお願いいたします!
「キジ肉をいただいた後、『かまわぬ』のぬる燗をキュッと…。
たれの濃厚な甘辛みと山椒の風味、そしてキジ肉の高貴な脂と滋味あふれるうま味を、このお酒が下から支え、その美味しさを押し上げてくれるかのように、膨らみを倍増さいてくれるがやき。
実は、このお酒とキジ肉は、よう似いちゅうがよ。
キジ肉の『アッサリ』が、ただの『アッサリ』やないがと同様、『かまわぬ』の『淡麗辛口』の味わいも、ただの『淡麗』でも、ただの『辛口』でものうて、『淡麗辛口』の中に、様々な『味わい』の構成成分の全てが、緻密に凝縮されて存在しちゅうかのように、味わやぁ味わうばあ、次第に深みを増していくがやき。
この似た者同士のお酒とお料理が、お互いの美味しさ引き立て合うて、膨らみを倍増さいてくれるっちゅう訳ながよ。
さらに、たれの濃厚な味わいや山椒の風味やキジ肉のうま味や脂の余韻を、このお酒が潔いばあ爽やかにスパッと切ってくれるきに、後口のキレは抜群になるがやき!
『キジ』『かまわぬ』『キジ』『かまわぬ』『キジ』『かまわぬ』…と、交互にやりゃあ、箸も杯も止まらんなること請け合いながよ。
無限ループのように、箸も杯も止まらんなってしまうがやき!
また、温かいお料理とぬる燗のお酒のアルコールの力、そしてキジ肉と『きもと』ならではの滋味で、全身も心もポカポカになり、寒い時期にゃあまさに最高の組み合わせながぜよ!」
社長、ありがとうございました。
確かに、この「キジの蒲焼き風」と「かまわぬ」のぬる燗の組み合わせは、身体だけじゃなく心までポカポカになるような滋味が実感できますよね。
寒い時期に、また絶対に飲食したくなる、冬場の定番組み合わせといえそうです。
ああ麗しき、土佐の早春!旬どきのうまいもんに…乾杯!
◼️「きもと純米かまわぬ」は、コチラをクリック!
http://www.tsukasabotan.co.jp/standard/kimoto_kamawanu.html
土佐の高知の日本酒蔵元「司牡丹」の公式ホームページは、こちらをクリック!
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