「ごちそうカツオの直七醤油掛け」って知っちゅう?
まずは、コロナ禍も全国的に落ち着き、各地の飲食店も、やっとやっと通常営業がスタートしているようで、本当に嬉しいかぎりです!
今年の高知県の10月後半は、昼間は比較的暖かいのに、朝夕は冷え込むという具合に、昼夜の温度差が比較的激しい日が多く、ちょっぴり風邪をひきかけている、司牡丹総務部社員のリカコです。
皆さんも、気をつけてくださいね。
さて、そんな時期に取り上げる旬の食材は・・・何でしょうか、社長?
「リカコさんが風邪気味らしいきに、今回は風邪の予防にもつながる、ビタミンC豊富な土佐の『酢みかん』のひとつ、『直七(なおしち)』を、土佐清水市特産の宗田節(ソウダブシ)の旨味たっぷりの美味しさをそのままいただける『ごちそうカツオ』に、ギュッと搾りかけ、他は醤油の味つけだっけでいただくっちゅう、そんな簡単にできる料理、『ごちそうカツオの直七醤油掛け』をご紹介さいていただきましょうかのう。
ほいたらリカコさん、直七と宗田節について、ちくと調べとうせや。」
まず「酢みかん」とは、土佐の高知独特の表現で、一般的には香酸柑橘(こうさんかんきつ)類と言い、生食にはあまりむかない、搾りかけて使う柑橘類のことを言います。
そして土佐の高知は、この香酸柑橘類、つまり「酢みかん」の種類が大変豊富で、まず6月から8月頃に青柚子が出て、8月から10月頃にブシュカンが出て、9月から11月頃に直七が出て、11月から12月頃に熟した黄柚子が出て、12月から1月頃にダイダイが出るというような、ざっくりとした流れになるようです。
それぞれの「酢みかん」は見た目は似ていますが、香りや味わいにそれぞれの個性があって、搾りかければすぐに分かるほどの違いがあると言われています。
柚子の特徴はやはりその高貴な香りの高さですし、ブシュカンは酸味が強く爽やかさが特徴で、直七は一番酸味がやわらかく、まろやかな酸っぱさが特徴という感じでしょうか。
今回取り上げる直七は、元々は尾道市田熊で発見されたらしく、「田熊すだち」が正式名称だそうです。
それを土佐の魚商人の直七さんが魚と一緒に売って歩いたということから、この名前が付いたと言われています。
確かに直七は、酸味がやわらかく、上品でクセがなく、さらに果汁も多いので、どんな魚料理にも相性が良さそうですよね。
次に、宗田鰹(ソウダガツオ)の宗田節とは、高知県最南端の土佐清水市で獲れるマルソウダガツオを原料としたカツオブシで、全国シェアの7~8割を占めているのだそうです。
宗田節は、特に香りが高くコクが深いため、蕎麦屋の出汁の原料には欠かせない素材として、プロの料理人たちに親しまれている逸品なのだということです。
ちなみに原料の宗田鰹は、スズキ目・サバ科・ソウダガツオ属の魚で、ヒラソウダとマルソウダの2種類があるのだとか。
名前のとおり鰹に近い種ですが、鰹より小さく、全長は30cm~40cm程度、大きいもので60cm程度のようです。
ヒラソウダは体高が高く、ウロコのある部分は第一背ビレと第二背ビレの中間で、急に狭くなっているそうです。
味わいは、脂がのっており、鮮度が良いものは生食向きだとか。
一方マルソウダは体高が低く細長い体形で、ウロコは第二背ビレの後方までおよんでいるそうです。
味わいは、血合いが大きく脂が少ないため、一般に生食には不向きと言われていますが、土佐の高知の8~9月頃にかけて獲れる生後1年未満の幼魚は、「メジカ(ソウダガツオのこと)の新子」と呼ばれ、そのプリプリの美味しさは、生食で大人気となっています。
また、マルソウダは脂が少ないことから、宗田節の原料としては、大変優れていると言われているのだそうです。
続いて、宗田鰹の栄養価ですが、脳の働きを活性化すると言われているDHAや、血液をサラサラにする働きがあると言われているEPAが豊富なのだそう。
さらに、ビタミンDは鰹の2倍以上を含んでおり、カルシウムやリンの吸収を助けるとともに、骨の形成を促す働きがあると言われています。
また、野菜や果物などからはほとんど摂取できない、水溶性のビタミンB12をはじめ、他のビタミン群も豊富に含まれているのだとか。
さらにさらに宗田節になると、鰹節のおよそ3倍ものタウリンが含まれており、疲労回復効果や肝機能を高める働きがあると言われています。
そして「ごちそうカツオ」は、そんな宗田節の美味しさをそのままいただくために作られた、「食べる宗田節」と言える逸品。
獲れたてのマルソウダを大釜で茹であげ、丁寧に直火焼きして仕上げられており、素材そのままの旨味を存分に味わっていただくために、味つけは一切なしなのだとか。
お好みの味つけで楽しんでいただけるのですが、今回社長がお薦めするのは、醤油と直七の搾り汁のみでいただく、とてもシンプルな食べ方なのです。
こんな感じで、いかがでしょうか、社長?
「バッチリぜよ、リカコさん!
ほいたら早速、調理をお願いしますぜよ。」
はい。・・・調理と言えるほどのものではないですが・・・。
まず、「ごちそうカツオ」を袋のまま湯煎で2~3分温めます。
あとは皿に盛り、カットした直七と醤油を添えれば、早くも完成です。
そして、この「ごちそうカツオの直七醤油掛け」の美味しさを、さらに倍増させていただくには・・・この時期旬の日本酒を合わせていただくこと・・・ですよね!
今回は社長の指示で、「司牡丹・生鮮酒<秋>ひやおろし」(純米酒)を選ばせていただきました。
冬から春先にかけて仕込まれた日本酒を、一回だけ「火入れ」(加熱殺菌)して、蔵内に貯蔵。
秋風が吹く頃、旨みたっぷりに熟成したそのお酒を、そのままの冷やのままおろして出荷するという意味から、「ひやおろし」と言われています。
江戸時代にはツウの間では、「最も美味しい日本酒はひやおろし」と言われ、大変珍重された秋しか飲めない季節限定品なのです。
では早速、「ごちそうカツオの直七醤油掛け」と、「司牡丹・ひやおろし」を、社長!合わせていただいてみてください!
「ほいたら、いただきますぜよ。まずは直七をギュギュッと、醤油をチョコッと掛けた『ごちそうカツオ』を一切・・・
宗田鰹の濃厚なコクと凝縮した旨味に、直七の酸味と醤油の辛味が加わり、絶妙に融合しもって、口中にあふれ出しそうなばあ膨らんでいくがよ。
そこに、15度ばあに冷やいた『ひやおろし』を、グラスに注いでキュッと・・・。
くうぅぅぅ~~~っっっ!!こりゃ、たまらんっっっ!!
この酒の旨みたっぷりの芳醇でまろやかな味わいが加わることで、口中に残る宗田鰹の凝縮した旨味や直七の酸味や醤油の辛味が、一瞬さらにグッと膨らみを増したかと思うたら、次の瞬間にゃあ潔いばあ心地良う、爽やかに切れていくがやき。
ほいたら、また『ごちそうカツオ』が食べとうなる。食べりゃあ、また『ひやおろし』が飲みとうなる・・・。
ありがとうございます、社長!
こんな、お料理と言えないほどあまりに簡単なお料理が、これほど美味しい酒の肴になるなんて、ワタクシ結構びっくりです!
宗田節そのままと、直七果汁そのままという、あまりにシンプルでナチュラルな食材同士の組み合わせだからでしょうか?
自然な旨味と自然な酸味の融合が、辛口日本酒の自然な美味しさで、さらに引き立てられるということですね!
ああ、麗しき土佐の錦秋。旬どきのうまいもんに・・・乾杯!
◼ 「司牡丹・生鮮酒〈秋〉ひやおろし」(純米酒)は、コチラをクリック!
土佐の高知の日本酒蔵元「司牡丹」の公式ホームページは、こちらをクリック!
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