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2015年8月31日 (月)

土佐の漁師料理「鰹の沖なます」って知っちゅう?

 今年の高知県の8月は、台風もあり猛暑もあり、夏らしい夏でしたが、後半に入って秋の気配が感じられる日が多くなってきたような気がします。
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 皆さん、こんにちは。今年の夏ももう去ってしまうのかと思うと、なぜかちょっとさびしい気持ちになってしまう、司牡丹総務部社員のリカコです。
 
 さて、そんな土佐の高知の晩夏にふさわしい今回の旬のお料理は、いったい何でしょうか、社長?
 「今回は、高知県東部の東洋町あたりの漁師らあが海の上で作る漁師料理、『鰹の沖なます』をご紹介さいていただきましょうかのう。
 
 ちなみに『なます』っちゅうんは、『切り刻む』っちゅうこと。
 鰹を生やタタキや普通に焼いて食べるがらあに飽きた漁師さんが、鰹を切り刻んで塩と混ぜて丸めて焼いたっちゅうだけの、船上食ながよ。
 漁師さんやのうたち鰹を日本一食べる高知県民にとっちゃあ、生やタタキで飽きた時や、ちくと古うなった鰹の身が冷蔵庫に残っちゅう時らあに、知っちょきゃあこぢゃんと役立つ料理ながやき。」
 へえ~、「鰹の沖なます」・・・ですか?
 ワタ
クシ、初めて聞きました。
 鰹は、やっぱし生かタタキが一番美味しいでしょうが、鮮度が落ちたら美味しさ半減ですから、切り刻んで焼くのもいいかもしれませんね。
 楽しみです!
 では鰹についてですが、土佐の高知を代表する魚だけに、これまで何度も取り上げ、何度も解説していますが、再度簡単にご紹介しておきましょう。
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 鰹の旬は年に2度あります。
 まず初鰹は、土佐では3月末頃から獲れはじめ6月頃までで、赤身の旨みと香りの良さが命。
 そして戻り鰹は、土佐では9月末頃から獲れはじめ11月頃までで、脂の乗った旨みが命です。
 そして、土佐の近海で活きた鰹がまとまって獲れるのは、3月末頃から11月くらいまでですから、12月から3月末頃までは、一般的には冷凍物が出回ることになります。

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 また7~8月にかけては、鰹は獲れますが、初鰹とも戻り鰹とも言わないようです。
 ですから今回使う鰹は、初鰹と戻り鰹の間の鰹といえばいいのでしょうか?
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 次に鰹の栄養価ですが、まず全体の4分の1を占めるほど良質なタンパク質が豊富で、これはホルモンの生成に役立つとされているようです。
 また、鰹の血合いには、健康増進に役立つビタミンB12、ナイアシン、鉄、タウリンが豊富に含まれているのだそう。
 特にビタミンB12は、魚肉類では最も多い含有量を誇り、これは貧血予防や、神経のバランスを保つのに効果があるとされているのだとか。
 ナイアシンは血行をよくするほか、二日酔いも予防し、鉄は貧血を予防し、タウリンには血圧やコレステロールを下げる働きがあるそうです。
 さらに鰹には、カルシウムの吸収を促進し、骨粗鬆症を予防するリンやビタミンDも含まれ、成人病予防に効果のある不飽和脂肪酸(EPAやDHA)も含まれているのだそう。
 つまり、これほど体を内側から元気にしてくれる効果が多い魚は、他にないと言っても、過言ではないでしょう!
 だいたいこんな感じでいかがでしょうか、社長?
 「バッチリぜよ、リカコさん。
ほいたら早速、『鰹の沖なます』を作ってもらいましょうかのう。」
はい・・・と、いうことで今回は、ご近所の魚屋さんで、鰹のサクを買ってきました。
 生で食べたほうが美味しそうなくらい鮮度がいい鰹で、これを焼くのって何だかもったいない感じがしますが・・・。
 では、まず鰹のサクを適当な大きさに切って、タタキにするような感じで、強火の遠火で、表面だけをサッと炙るのだそうです。
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 会社の食堂で作りましたので、今回はグリルを使いました。
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 その鰹のタタキ状態のものを、まな板の上で、包丁でトントン叩いて、ミンチにします。
 今回は皮つきのままでやってみました。
 何だかもったいない感じがしてしまいますが・・・トントントントン・・・。
 かなりミンチ状になりましたので、これくらいでいいでしょうか?

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 次にそこに塩を入れてよく混ぜるのだそうです。
 これにより粘度がでてきて、つなぎもなしにハンバーグ状態にできるのだそうです。
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 続いてこれを丸めるのですが、ホントにまるで鰹のハンバーグって感じですね!
 後は両面を焼けば、出来上がり!

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 実際は船上で炭火で焼くらしいのですが、今回はグリルを使って焼き上げました。
 

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さあ、完成です!これは簡単ですね。
 見た目もまるでハンバーグです。
 魚の焼ける香ばしい香りがして、これはなかなか美味しそうじゃないですか!
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 そして、通常はこのままの味付けでいただくようですが、今回は今が旬の土佐の柑橘類、ブシュカンを搾っていただくことにしました。
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 メインの鰹自体が初鰹でも戻り鰹でもなく、旬とは言いにくいため、旬の柑橘を搾りかけることで、旬らしさの演出と、美味しさ倍増の効果を狙ったわけですね。
 ちなみにブシュカンも、これまでに何度もご紹介したことがありますが、土佐の高知独特の香酸柑橘(こうさんかんきつ)類、いわゆる「酢みかん」の一種です。

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 正式名称は、餅柚(もちゆ)というそうですが、土佐ではあくまでブシュカンです。
 土佐の「酢みかん」は、7月から9月頃にかけては青柚子、8月から9月頃にかけてがブシュカン、9月から10月頃にかけては直七(なおしち)、10月から12月頃にかけてが熟した黄柚子が出るという流れになります。
 そんな「酢みかん」の中で、最も爽やかな酸味が強いのがブシュカンの特徴です。

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 高知県外の方は、なかなか入手困難ですので、この時期に高知に来られる予定がある方は日曜市やその他の街路市(http://www.pref.kochi.lg.jp/kochi/kochi12.html )にて販売されていますから、こちらにて購入されるか、来られない方は、最近はネット通販しているところもありますので、検索して是非探してみてください。
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 もちろんブシュカンの代わりに、青柚子やスダチなどを使っていただいても大丈夫です。
 ・・・と、いうことで、ブシュカンを半分に切って、お皿に添えれば、「鰹の沖なます」の完成です!

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 そしてさらに、このお料理の美味しさをさらに倍増させたいなら・・・この時期旬の日本酒を合わせていただくこと・・・ですよね!
 さて社長、今回はどんなお酒を合わせましょうか?
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「この8月末っちゅう時期は、夏の旬のお酒である『夏生酒』はたいてい既に売り切れちょって、秋が旬の『ひやおろし』はまだ販売されてないきに、どんなお酒を選ぶがか、なかなか思案のしどころながやき。
 夏らしいスッキリとした爽やかさと、このお料理の美味しさを引き立たせる旨みとキレの良さを兼ね備えちゅうお酒っちゅうことで、今回は司牡丹の定番の超辛口、『司牡丹・純米辛口』(超辛口・純米酒)を選ばせてもうたがよ。
 さあ、早速リカコさん、やってみてや!」

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 はい、ではまずは「鰹の沖なます」にブシュカンの果汁をたっぷり、ギュギュッと搾りかけて・・・いただきま~す!
 パクパク・・・ムシャムシャ・・・
 あ、美味しい!こんなに簡単でシンプルなお料理なのに、予想していたよりはるかに美味しいです!
 鰹の焼き立ての旨みと適度な塩気とブシュカンの酸味が、絶妙です!
 そこに、15℃程度に冷やした「純米辛口」をキュッと・・・。
 あぁ・・・さらに美味しい!
 これはもう、文句なしに最高の酒と肴というか、酒飲みの方にはたまらない組み合わせなのではないでしょうか?
 社長、いかがでしょうか?
 「うん。まさにその通りじゃ!
 鰹は確かに旨み成分が多い魚やき、刺身やタタキにしていただいたち酒の肴にゃあ最高ながやけんど、ちょっとでも鮮度が落ちりゃあ生臭さが引き立つき、土佐人にゃあ他県じゃあ食べんっちゅう方が少のうないがやき。
 けんどこの料理なら、ちくと鮮度が落ちた鰹を使うたち、こぢゃんと美味しゅう食べれるし、さらに何ちゅうたち、タタキ状にしたもんをミンチ状にして塩を混ぜ込んで焼いたっちゅうくがポイントながよ!
 『なます』にして塩を混ぜ込むことにより、いわゆるカマボコのような粘性が出て、独特の食感が生まれちょって、さらに焼き立てをすぐにいただくことにより、鰹に火が通ることで生まれる香ばしさと旨み成分がこぢゃんと引き立っちゅうがやき!
 鰹の刺身にも、タタキにも、普通に焼いたり茹でたりした鰹にもない、この料理にしかない美味しさがあるき、こりゃあ漁師料理っちゅうたち、バカにしちゃあイカン、立派な一つの鰹の料理法ながよ!
 しかもそこに、適度な塩分とブシュカンの強い酸味が加わりゃあ、こりゃあもう、酒のアテとして生まれたような、最強の酒の肴になるがよ!
 『純米辛口』の旨みで、『鰹の沖なます』の風味とブシュカンの酸味が一層膨らみを増し、口中いっぱいに膨らんだかと思うたら、まっこと潔いばあ爽やかに、後口はサラリとキレるがやき。
 ほいたらまたこの料理が、無性にもう一口食べとうてタマランなってしまうがよ。

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 ほんで一口食べりゃあ、また無性にこのお酒が飲みとうてタマランなってしまう・・・。
 食べて飲んで、食べて飲んで、食べて飲んで・・・の、酒と肴の最強の『無限ループ』にハマり込んでしまうこと請け合いながぜよ!」
 社長、ありがとうございました。
 本当におっしゃる通りです!
 ワタクシも、今の今まで、鰹は刺身かタタキが最高と信じて疑ってもいませんでしたが、この「鰹の沖なます」は、鰹のまた別の美味しさを引き出す、立派な調理法なんですね。
 また一つ、簡単で美味しい鰹料理を覚えることができて、とっても嬉しいです!
 あぁ麗しき、土佐の残暑!旬どきのうまいもんに・・・乾杯!
■「司牡丹・純米辛口」(超辛口・純米酒)は、コチラをクリック!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  土佐の高知の日本酒蔵元「司牡丹」の公式ホームページは、こちらをクリック! 

司牡丹酒造株式会社

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コメント

旬でなくても 美味しく なる
いいねgood

こちら 岡山 高梁ではのピオーネが 旬を迎えます

TPP成立なにするものぞ
と海外輸出を計画中です(笑)

投稿: クロハ | 2015年9月 4日 (金) 22時31分

クロハさま、メッセージありがとうございます!
岡山のピオーネは粒が大きくて甘くて本当に美味しいですよねhappy02
以前、送っていただいたものを堪能いたしましたscissors
食べごたえ充分ですし、海外でも好評価マチガイなしだと思います。

投稿: リカコ | 2015年9月 7日 (月) 08時58分

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