まるで自然のキャラメル!「ひがしやま」って知っちゅう?
今年は全国的に雪が多く、例年以上に寒さが厳しい地域が多いようですが、皆さんの地域はいかがでしょうか?
土佐の高知は2月上旬は例年以上に寒さが厳しく、雪もちらつき気温が零下になる日もありましたが、中旬くらいからは春のように暖かい日も現れはじめています。
春はもうすぐそこ!って感じですね。
でも、社内が風邪ひきさんやインフルエンザでお休みの方が例年以上に多くって、大変なんです。
社長までマスクして変な咳してるし!
うつさないでくださいよぉ!
・・・さて、今回の土佐の旬の食材は、何を取り上げましょうか、社長?
え?ひがしやま???
何ですか、それ?
「ゲホッゲホ!おまん、ひがしやまも知らんかよ?!」
やだ~っ!社長、風邪うつさないでくださいよ~!
「ゲホッ!すまんすまん。ひがしやまっちゅうたら土佐の方言で、干し芋のことよ。
まあいろいろ調べてみてや、リカコさん。」
はい、分かりました。干し芋なら大好きですが、「ひがしやま」っていうのは知りませんでした。
・・・と、いうことで、まずは「ひがしやま」の意味から調べてみました。
どうやら干し芋を「ひがしやま」と呼ぶのは高知県だけのようですね。
「何を食べてきたのだろう~高知の食文化史~」(近藤日出男 著)には、以下の通り解説されているようです。
『ひからびてカチカチになったものを土佐の方言で「ひかち」、その状態を「ひかちばる」と言うから、「ひからびてカチカチになった山の産物」という意味でこう呼ばれるようになったのではないか。』
・・・へえ~~なるほどね~!
私なんか、歴史的に京都の東山と関係があるのかとか思ってしまいましたが、結局方言だったんですね。
だから漢字で書かないんですね。納得。
そんな土佐の干し芋「ひがしやま」ですが、高知県西南端の幡多郡大月町が近年特産品として復活させて売り出し、大阪や東京などにも出荷され、無添加の健康食品として静かな
ブームになっているのだとか。
大手企業のバイヤーさんからも、「同じ干し芋でも、ここまで全て手作りの手間をかけた品は全国的にも珍しい」と絶賛されたのだそうです。
お菓子らしいお菓子もない時代からある昔のまんまの土佐の保存菓子が、あらためて見直されつつあるなんて、なんだかちょっと私まで誇らしい気分になりますね。
さて、そんな「ひがしやま」の作り方ですが、まず原料のサツマイモ(主にベニハヤト)を炊いたものを蒸しこみ、その後天日に何日間も干すというもの。
作り方としては単純ですが、炊き時間や蒸しこみ時間、さらに干す場所や時期や時間によって、甘さやネットリ感が変わってくるようなのです。
やはり冬場の海からの冷たい風と大月町の輝く太陽で干されたものは、美味しさも栄養価も格段に優れているよう。
たかが干し芋、されど干し芋、ですね!
ちなみに「ひがしやま」、つまり干し芋の栄養価ですが、たくさんのビタミンやミネラルが含まれているほか、特筆すべきはカリウムや鉄分、マグネシウムや食物繊維の含有量の多さ。
カリウムは余分な塩分を体外に排出する働きがあるので、むくみ解消などに効果的なのだそうです。
そして食物繊維にいたっては、何とご飯の約20倍もあるとのことで、便秘改善などにも効果がありそうですね。
添加物も保存料も使わず、サツマイモを天日で干しただけの自然食品で、しかも栄養価も豊富で、さらに甘くて美味しいなんて、私たち女性にとってこんなに素晴らしい食べ物、他にないんじゃないでしょうか!
・・・いかがでしょう、社長?こんなところで。
「素晴らしいぜよ、リカコさん!完璧じゃ!さすが、甘いもんとなると気合いが違うのう!」
失礼な!・・・でも、嬉しいです。ありがとうございます。
・・・あれ?でも、「ひがしやま」が美味しいのはいいのですが、こんな甘いもの、お酒に合いますか???
「ふっふっふ・・・今回の面白いところは、実はそこながよ!
何を隠そう、「ひがしやま」は、樽酒のぬる燗と合わいたら、サイコーながやき!
特に「司牡丹・本醸造樽酒」は、江戸時代から続く昔ながらの樽詰めの技術を絶やすことのう連綿と受け継いじゅうき、全国のこだわりの地酒酒販店さんらあからも、「これっぱあ樽の風味が絶妙な樽酒は他にゃあない!」と絶賛されゆうほどながよ!
キレのえい辛口本醸造酒を杉の木樽に詰め、絶妙な樽の風味がついたその味わいが、ぬる燗にすりゃあさらに引き立ち、「ひがしやま」を焼いた風味に通じる共通点があって、きっとバッチリ合うはずながやき!」
そこまでおっしゃるなら、早速やってみましょう!
では、まず「ひがしやま」を軽く炙りながら、「司牡丹・本醸造樽酒」を湯煎にかけます。
さあ、「ひがしやま」がいい具合に焼けましたよ!
ちょっと断面が見たいので、切ってみましょうか。
これは美味しそうですよっ!じゅるっ!
もう我慢できな~い!ちょっと一口。パクリ・・・。
これは何でしょう?・・・そう、まるで自然食品の無添加キャラメルって感じでしょうか?
歯にくっつき具合も、まさにキャラメルです!
さあ丁度、社長の指示通りの43度のベストなぬる燗もつきましたよ。
お銚子からお猪口にぬる燗の樽酒を注いで、キュッと・・・。
あ、あ、あ、不思議!合いますよ、コレ!
「そうじゃろ?ほいたらワシも早速やってもうか。
パク・・・ムシャムシャ、ムシャムシャ、ん、こりゃまっこと自然派キャラメルじゃ!美味いぜよ!
続いて樽酒のぬる燗を、キュッと・・・。
おお!やっぱし予想通りバッチリながよ。
「ひがしやま」のネッチリした甘みとちくと焦げた風味が、樽酒の木の風味と見事に寄り添い合うて、まるで森林浴を思わせるようなナチュラルな風味が口中いっばいに膨らんで、後口は心地ようにスーッと消えていくようながやき。」
まさかこんなに甘い「ひがしやま」と樽酒のしかもぬる燗がバッチリ合うだなんて、今回はかなり目からウロコでした。
いまさらですが、旬の日本酒と旬の食の組み合わせって、奥が深いんですね。
ああ麗しき、土佐の早春!旬どきのうまいもんに・・・乾杯!
ここで、旬どきうまいもの自慢会<第23回春の集い>のご案内です! 麗春を迎えるのにふさわしい内容の宴ですよ。
「土佐料理司」自慢の絶品「桜鯛の骨蒸し」を中心とした春の会席コースと、司牡丹の「袋吊り搾り」や「宇宙酒」でスペシャルな大宴会!
「旬どき・うまいもの自慢会・土佐」<第23回春の集い>のご案内
今回のメイン食材は、春を告げる「桜鯛」です。桜鯛とは、産卵を控えた鯛のこと。桜の花が咲きはじめる頃、産卵を控えた鯛が体を美しい桜色に染めるようになることから、こう呼ばれるようになりました。
この桜鯛こそが、魚の王様鯛の最も美味しい旬にあたります。冬の冷たい海をこえ引き締まった身にギュッと旨みを封じ込め、さらに産卵に備え体の中に栄養をたっぷりとためこんだ桜鯛を、「土佐料理司」の料理長が腕によりをかけて調理します。宿毛漁港から朝獲れの桜鯛を取り寄せお造りに、また春の山菜と共に蒸し上げる「桜鯛の骨蒸し」は、出汁が絶品の「司」自慢の逸品!全10品の会席コースは、まさにご参加者の皆様の体の中や心の中にも、美しい春を呼び込んでくれることでしょう。
さらに、それら春の味覚の美味しさを倍増させてくれる、最適の相性を示す春の旬の司牡丹をズラリとご用意いたします。春の生命力あふれる薄にごりの「土州かすみ酒」、そして当日解禁日に当たる7年目の「土佐宇宙酒」(凄い新商品あり!)、さらに今回は、秘蔵の純米吟醸酒を皆様の目前で「袋吊り搾り」してご堪能いただきます!(※酒税法違反にならない方法で搾ります。)
前年の<春の集い>が大震災の関係で中止になった分、今回は通常なら1万円はするスペシャルな内容で、参加費はナント7,000円と驚きのコストパフォーマンスの高さ!
・・・旬の極上のお料理に、最適な日本酒を最適な温度で、土佐の春のうまいもの話しと春の日本酒のうまいもの話しを聴きながら、じっくりとご堪能いただけるのです。これぞ「土佐の春」といえるような幸せのひとときを、ご参加いただいた皆様にはお約束いたします。必ずやご満足いただけることでしょう。
「旬どき・うまいもの自慢会・土佐」<第23回・春の集い>
<日時> 平成24年3月21日(木)※「春分の日」の翌日
18:30受付開始 19:00開宴
<会場> 「土佐料理 司 高知本店」3階和室貸切(お座敷です)
高知市はりまや町1-2-15 TEL:088-873-4351
<会費> 7,000円(お一人様)
<定員> 50名様
<主催・お問合せ・お申込先>
「旬どき・うまいもの自慢会・土佐」事務局 (担当:本越理香子)
〒789-1201 高知県高岡郡佐川町甲1299 司牡丹酒造(株)内
TEL:0889-22-1211 FAX:0889-22-4116 e-mail:akihiko@tsukasabotan.co.jp
<お申込締切>平成24年3月14日(水)必着。ただし定員の50名に達し次第、締切日以前でも締め切らせていただきますので、その点はご了承ください。
<ご注意!>宿毛漁港の朝獲れ桜鯛は、海が荒れた場合は取り寄せ不可能となり、それ以前に獲れた品になってしまう場合もございますので、その点は何卒ご了承ください。
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